労働者の時代がきた!

B2月26日実行委員会会議の全逓(郵政)労働者の基調提起

今、革命こそが労働者階級の要求であり、実践方針そのものだ!
体制内労働運動をぶっ飛ばし、労働運動の力で革命やろう!

 

 3・18集会のスローガンに「労働運動の力で革命をやろう」ということが呼びかけられています。これは一体どういうことなのか、私が労働運動のなかでつかんだことを今日はお話したいと思います。

 11月全国労働者総決起集会との出会い

 今日は2月26日です。2・26事件が思い出されます。2・26事件は、1936年、青年将校らが1483名の兵を率いて「昭和維新」を掲げたクーデターでしたが、世の中を変えるということはこういうイメージなのかと思っていました。はっきり言って右翼少年でした。しかし、私が高校2年生の時に沖縄へ平和学習旅行にいった時に、軍隊は沖縄人民を守るどころか、殺してきた現実を知って反戦の意識が強くなっていきました。

5月15日ペテン的「返還」の日に沖縄では県民大会が開かれる。

  高校を卒業して郵便局に入ったわけですが、そこで全逓という労働組合に加入して、青年部運動に関わるようになりました。当時は、青年部運動の中に反戦平和の取り組みというのがあって、5・15沖縄、8・6広島に青年部として取り組んでいました。職場で沖縄のはなしをすると、先輩たちが青年部の役員をやれと言うんです。そのころ労働運動がどういうものかよく分からずに反戦ばかり言っていましたが、まだ全逓の中でも組合で労働学校があった当時ですのでそういうところに参加して学んでいきました。かつて権利の全逓と言われた歴史があったことや、物ダメ・ストライキもあったことなどを知って、今の組合はちっとも闘わないではないかと思い始めていた頃です。組合の旗開きなどで何かしゃべろと言われたので「闘う全逓をつくるためにがんばります」などと言って、それ以上言うなと言われた事が思い出されます。もうそのころは、制度政策要求などといって労使協調の路線になっていましたから、「闘う全逓」などと言われては組合幹部の人たちは困ったわけです。

動労千葉、関西生コン、港合同が「闘う労働運動の全国的ネットワークを!」と呼びかける11月労働者集会

  労使協調路線のもとで、ついには人事交流という当局の強制配転を許すどころか、おかしいことを「おかしい」という組合員を他局へ配転させる道具として使うところまでに行き着きます。ちょうどそのころ支部青年部長で労働運動に絶望していたときに、11月全国労働者総決起集会と出会ったわけです。「闘う労働運動の新たな潮流を」というスローガンに感動して、次の日に職場で動労千葉の闘いはすごいということを言って回りました。そうすると、組合幹部に呼び出されて、あんな過激な組合と付き合うなとそうとう言われたことを思い出します。元気になったり、過激派キャンペーンをやられたりこのころからそういうことを体験して、現在に至るわけです。

 労働運動に対する考え方 
 郵政民営化が、国会を通過して以降、労働運動に対する確信が生まれます。まさか自分が11月全国労働者総決起集会の壇上で発言するとは、労働運動に絶望していたときには考えられませんでしたが、民営化絶対反対の最先頭で闘うということを宣言して、昨年一年間は職場では激闘につぐ激闘でした。まず、既成の組合幹部やあらゆる勢力『わたしを組合運動に引き入れた先輩たち』が、民営化法が国会を通過したのだからもう闘えないんだというようになっていきました。それに対して、私が主張したことは郵政民営化法が国会で通ろうが現場から闘う団結を取り戻せば、勝利の展望はあるということです。ここで激突になっていくわけです。
 現在、支配階級による戦争と民営化ー労組解体の攻撃は世界共通であり、この攻撃と闘うことが万国の労働者階級の共通の課題となっています。そして06年、11・5全国労働者総決起集会で、「労働者が自らのもつ力と可能性を自覚し、社会のすべてを動かしているのは労働者であるという誇りを取り戻そう。われわれ労働者階級こそ、歴史をつくり、社会を変革する主体である」という宣言がありました。この宣言こそ今求められている方針であり、「労働運動の力で革命をやろうと」ということです。

 郵政民営化反対で闘うとはどういうことか

反対議員を処分して郵政民営化一本で選挙を強行した小泉前首相
小泉と握手する日本経団連・奥田前会長
米軍の空爆で命を落とした少女は足が吹き飛ばされている。
言わずと知れた最大の戦犯ブッシュ

 今一度、郵政民営化攻撃が深まっていく過程は、どういう過程であったかをとらえかえすならば、イラク戦争の泥沼化と一体であったのです。2005年8月8日に参院選でいったんは否決された郵政民営化法案ですが、郵政民営化を構造改革の突破口と叫ぶ小泉首相は9月11日、衆議院解散・総選挙という手にうって出ました。この選挙の過程では、自民党内の反対派に対しても「刺客」を送るという、今までにない激しさがありました。そして、「公務員は悪だ」というキャンペーンをマスコミも動員してくりかえしました。
 しかし、郵政民営化は小泉首相がひとりで叫んでいるわけではありませんでした。財界の思惑と一体だったのです。日本経団連は2003年1月1日に、「活力と魅力あふれる日本をめざして」と題した新ビジョンを発表しました。このなかの「はじめに」という項の中で「経済や社会が危機的な状況に陥っているにもかかわらず、一方で既得権益に守られた、安定した小さな幸せが今も厳然と存在し、それがあたかも未来永劫続くように誤解している人々がいる」と言っています。この新ビジョンが出された2003年3月20日には、イラク戦争が開始されました。アメリカのイラク攻撃の背景には5000億ドルという赤字を抱えて、一方ではEUが拡大され、世界の基軸通貨としてのドルの位置が危機にあるという問題がありました。イラクの石油支配をめぐって「ドルかユーロか」という対立構造があり、もはや軍事力によってしかドルの世界支配を維持できないところまで行き着いて、アメリカはイラクへの攻撃を開始したのです。
 この情勢の中で、この年の12月には日本もついに自衛隊をイラクへ派兵しました。日本も国家財政の危機と、資源・勢力圏をめぐる激しい対立の中で「遅れをとってはならない」という危機感から、国内においては政・財界一体となって「聖域なき構造改革」に突き進み、外に向かっては侵略戦争ができる国へと突き進んでいるのです。そして、景気を回復するためには「官から民へ」が必要であり日本の経済、社会の構造を転換するためには郵政民営化が必要だと言ってきたのです。しかし、そもそも小泉改革で解決できるほど日本の財政赤字は半端な額ではありません。国と地方を合わせれば1000兆円とも言われる借金を抱え、国家財政は破綻しているのです。
 この返しきれない借金をどう解決しようとしているのか。それは、公務員の削減、徹底した増税、社会保障の解体によってであります。郵政民営化を突破口にすべての労働者に押し付けようとしています。しかし、それでも借金漬けから逃れることはできない状況です。国家財政の破綻と「国際競争」に生き残る唯一の道は戦争しかないと改憲に突き進んでいます。支配者の攻撃は確かに激しいけど、それは危機の現われでもあるということです。敵の危機を突けば必ず勝てる。いよいよ労働組合の出番だということです。だからこそ、民営化攻撃の渦中にある全逓労働者がこれと真っ向から対決して闘うのです。

 職場における実践
 それでも実際、職場での激突は並大抵ではありませんでした。組合本部が民営化反対の旗を降ろすという臨時大会で民営化反対を訴えて、代議員選挙に職場の先輩と支部長に対立候補として、立候補したわけですが、支部執行委員会では「組織破壊者」というキャンペーンを張られて、職場であいつとは話もするなと言われて食堂でもひとりでメシを食うような日が何日も続きました。この中で「やっぱり俺は職場で浮いているのか」というグラつきがありました。こういうことを通して、労働運動の力で革命をやろうということが鮮明になってきたのです。職場では決して浮いてはいませんでした。それは、民営化攻撃が職場の中で激しい合理化、乾いた雑巾をしぼるというトヨタ方式の郵政版「JPS」で生産性向上の名の下に、労働者をモノのように扱うという具体的な姿として現われ、それに対する怒りは激しいということです。この怒りと共に闘うことでそう思えたのです。既成の組合幹部は、この怒りと共に闘うどころか押さえつける役割をしています。しかし、職場で数十人で反動課長を取り囲んで追及行動などをやる中で現場労働者の自己解放性が呼び起こされています。闘いの中で団結を学び、労働者が主人公なのだという思想を取り戻していくのです。そして、私自身も現場の労働者と共に闘うなかで、労働者階級が社会を変革する主体なのだということを実践の中からつかむことができました。

 労働組合を現場労働者自らの手にとりもどそう
 労働運動の力で革命をやろうということは、労働者階級こそが社会を動かしているし、世の中を変える主体であるという思想をとりもどすということです。連合、全労連という今のままの労組指導部はそういうことを言いません。言わないどころか、闘いを開始するものに対して弾圧してきます。それはなぜか、労働者が主人公ではなくて、組合幹部が主人公になっているからです。労働者を救済の対象としか見ていないのです。やっていることは、資本家との窓口です。何かお願いして、これだけはわたしたちに譲ってくださいということをやっています。ほとんどの労働組合がそうなっています。こういう労働組合のあり方を変えることから始めようということです。遠回りのようかもしれませんがここにしか革命の現実性はないのです。職場で闘いを開始すれば、今の組合幹部は弾圧してくるわけですから、これと闘うということです。そして、自分が組合指導部になるんだと覚悟を決めてやるということです。多くの現場労働者は、資本家からの攻撃は激しいし、労働組合はたよりにならないしと思っています。今、職場から闘いに立ち上がるひとりが決定的であり、ひとりの決起が全体をゆるがす時代にあります。私たちが3・18集会に賛同人ではなくて、呼びかけ人になってくださいと訴えていることはそういうことです。

 今、革命こそが労働者階級の要求であり実践方針だ

安倍首相
 
「君が代」不起立で闘う教育労働者は、昨年9月21日、「国歌斉唱義務はない」とする勝利判決を勝ち取った
JRの安全切り捨て、尼崎事故、JR東でもレール破断という事態に、実力で10`減運転を行う動労千葉組合員と当局の弾圧のための監視員二人
法政大学で6月15日に行われた退学処分撤回の1000人集会!

 資本主義の世の中を支配している連中が危機にあり、支配階級の危機を全て背負って、改憲を公約に登場した安倍が何て言っているかというと、「貧しい労働者が増えれば、怨嗟の声は日増しに大きくなり、やがてそれは国家に向かう。社会の普段低下は暴動を誘発し、革命にまで発展することもあり得る」ということを言っています。安倍は、資本主義社会が崩壊して、支配が崩壊していくことに恐怖しています。労働者の革命にビビッているのです。安倍が恐怖する「貧しい労働者」とは、わたしたち青年労働者ではありませんか。敵の側が革命の現実性をつかんでいるのに、わたしたちが革命を言わないほうが不自然です。そして安倍は、労働運動の高揚、学生の闘い、反戦闘争、あらゆる闘いが結合することに恐怖しています。今春、日教組本部を乗り越えて「日の丸・君が代」の強制に不起立で闘う教育労働者、動労千葉のストライキがあり、法政大の闘いがあり、ここに集まった私たちの闘いがある。
 3・18集会で私たちの闘いを一体のものに出来たときに、安倍を倒すことができます。全世界一斉デモで、世界の労働者階級と結びついたときに、ブッシュを倒すことができます。イラク戦争を止めることができます。そして革命を現実のものへと進める第一歩にすることができます。
 資本主義の世の中が危機にあり、わたしたちへの攻撃が半端でない状況にあって、それをうまいことかわすことなど無理なのです。労働組合が資本家の「御用聞き」になっていては労働者は生きていけない時代にあるということです。戦争だって現実の問題としてみんな考え始めています。生活だって悪くはなってもこの先良くはならないだろうとみんな思い始めています。小手先の条件闘争などで戦争は止められないし、わたしたちの未来はないのです。戦争の根本原因である資本主義の世の中を労働者階級私たち自身の手で変えるということが突きつけられています。イラク反戦4周年を迎えた今、どの集会に行っても、革命などと言ってるところはないでしょう。どの勢力も戦争の根本原因から逃げているのです。それと闘おうとしていないのです。今、革命こそが労働者階級の要求であり、実践方針そのものです。 こういうことが職場の実践から学んだことです。3・18集会で革命を呼びかけよう、ここに向かって皆でやろうということを訴えます。この実行委員会にあらゆる闘いの場からあつまったみんなで、実践の中から一体の闘いとして進めていこうではありませんか。3・18集会が歴史の転換点になるような闘いにしよう。

 
 
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